
茨城町の涸沼自然公園の秋の魅力を、公園を管理する茨城町商工観光課の小松陽人さんに教えてもらいました。同園は、アジサイの名所として有名ですが、「アジサイの美しさは、涸沼自然公園の一部にすぎません」と小松さん。
「せせらぎ広場」のモミジ、「わいわい広場」のイチョウ
小松さんのおすすめスポットは、公園入り口から歩いて数分の場所にある「せせらぎ広場」です。モミジの木が集中的に植えられていて、紅葉の最盛期には、広場全体が真っ赤に染まります。広場にかかる赤色のつり橋「イトトンボ橋」はビューポイントの1つ。色づくモミジの木々を、見下ろす角度様々に楽しめます。
掲載した写真の1枚は、小松さんが昨年、紅葉の見頃の時期に撮影した「せせらぎ広場」です。「モミジの赤の中に、赤いつり橋が映えます。いろいろな角度から、秋の一枚を撮影してみて」と、小松さん。

真っ赤に染まったせせらぎ広場
(小松さん撮影)
さらに進んだ先の「わいわい広場」には、背の高いイチョウの木がずらりと並んでいて、秋には一面黄色の世界になります。
わいわい広場には、子ども向けの大型アスレチック遊具「ひぬまあじさいランド」もあり、親子連れに喜ばれています。

広場を一望できる赤色のつり橋
「イトトンボ橋」

子どもたちに大人気のアスレチック遊具
「ひぬまあじさいランド」
紅葉狩りの後は、「眺望コース」を歩こう
「せせらぎ広場」と「わいわい広場」は園内を周回するウォーキングコースの「眺望コース」に沿っています。
まもなく到着する「涸沼絶景スポット」では、「必ず足を止めてください」と小松さん。
涸沼は、関東唯一の汽水湖で、面積は9.35平方キロメートル。涸沼の湖畔には、公園がいくつもありますが、涸沼を見下ろせる景観が楽しめるのは、高台にある涸沼自然公園ならではといいます。
小松さんがすすめるのは、ここで、「爽やかな秋風を全身に浴びること」。ウォーキングでほてった体を、湖からの風が心地よく冷ましてくれます。
「眺望コース」を含めた園内のウォーキングコースについては、公園入り口で配布している案内図で紹介されています。

緑豊かな「眺望コース」

涸沼絶景ポイントは、「風が最高です!」
レンタサイクルで周辺を秋散歩
時間に余裕があったら、公園を飛び出して、周辺をサイクリングしてみては。公園にはレンタサイクルが10台用意されています(有料)。

レンタサイクルの申し込みは、公園の管理事務所へ
ぜひ訪ねてほしいスポットが、公園から自転車で数分のところにある「涸沼水鳥・湿地センター」。2024年秋にオープンした展示施設で、涸沼の歴史や環境、水鳥などの生態系が学べます。双眼鏡の貸し出しも行っていて、涸沼の水鳥の観察ができます。

涸沼の生態系が学べる「涸沼水鳥・湿地センター」

双眼鏡を借りて、水鳥をもっと身近に
ちょっと遠出してグルメを味わうのもおすすめ。涸沼湖畔には、涸沼産のシジミや、天然のうなぎ料理などが楽しめる飲食店があります。
併設のキャンプ場は、秋がトップシーズン
公園内にはキャンプ場を併設していることも、涸沼自然公園の魅力。広い芝生に自由にテントを張れる「テントサイト」と、自動車1台の乗り入れができる「オートサイト」の2つのエリアがあり、秋は年間で一番にぎわう季節。
管理人の小林修身さんによると、好天の夜の星空が自慢の1つだそうです。小林さんは、「視界をさえぎるものが何もない。天然のプラネタリウムです」と、話します。

「キャンプのことなら、お任せあれ!」。
キャンプ場の管理人の小林修身さんと小松さん
周辺の店で食材を買ってきて楽しむ日帰りバーベキューも人気です。小松さん一押しの食材は、公園内の売店でも販売している涸沼産のシジミ。
「涸沼産のシジミは、大粒でうまみたっぷり。みそ汁やスープがおすすめ。お土産にもぴったり。涸沼の魅力を、満喫してください」と、話します。
公園のある茨城町は、茨城県のほぼ中央に位置することから、このキャンプ場を拠点に、茨城観光を楽しむ人も多いそう。

シジミは公園内の売店の人気商品
インフォメーション
涸沼自然公園
- 住所
茨城町中石崎2263(管理事務所) - 利用時間
9時00分から17時00分まで - 休園日
4月から10月は無休、11月から3月は毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開園し、翌日休み)、12月28日から1月4日まで - 入園料
無料
涸沼自然公園キャンプ場
- 利用期間
通年 - 休園日
毎週水曜日(祝日と、祝日の前日を除く)、12月28日から1月4日まで
利用には予約が必要(予約は利用日の2か月前までの1日から可能、当日は不可) - 予約電話番号(管理事務所)
029-293-7441(8時30分から17時00分まで)